お財布.com

忍び寄る夫婦

男     「お。あったあった。」
女     「ねぇ。相変わらず汚いでしょ。」

遠くの方から声が近づいてくる。

男     「お!触るなよ!……警報機が付いてるみたいだぞ。」
女     「わかってるよ。」

……。

タロウ夫婦だ。

タロウ     「なんかさー…。この前、裁判所で見たときよりさ……ネコの足跡が増えてない?」
ユミコ     「………増えてる……と思う。」
タロウ     「……だよな……。」
ユミコ     「カウントしとく?」
タロウ     「………無理だろ………。ハンパじゃないぞ……。」

・・・・・。

タロウ     「やっぱさー。裁判終わるまで洗わないつもりかなー?」
ユミコ     「そうなんじゃない?……でも今、洗おうが洗おまいが……関係なくない?」

……。

タロウ     「………。しかし……どれくらい洗って無いんだろ?」
ユミコ     「さぁ……。でもタロちゃんの車より……汚れているのは確か……。」
ユミコ     「タロちゃん、車いつ洗った?」
タロウ     「さぁ……。半年くらい前……かな?」
ユミコ     「じゃあ、そんなもんじゃない?」

…当たり……。

タロウ     「で……。そのネコの傷は……。」

まじまじとボンネットを見ているが……。
二人とも運転席のワタシに気づいていないのだろうか?

ユミコ     「どこがネコの傷?」
タロウ     「……さぁ………。」

タロウが車を一周している。

タロウ     「明らかにココはネコじゃないな……。」

ボンネットを指さしている。

……。

気づかせるためにキーをさしエンジンをかけた。

タロウ     「石かなんかだな……。」

何事もなかったかの如く続けている。
ワタシが居るのを知ってて無視してるのか?

ユミコ     「あ。」
タロウ     「あ。これ……。例の心霊写真みたいな書証の傷かな?」
ユミコ     「それっぽいね。」

ユミコ     「タロちゃん……。」
タロウ     「ん?」
ユミコ     「あのさ……。『斜め45°』に傷が付くって……どういう状況?」

…………。

もう黙って聞いていられない。
窓を開け言ってやった。

川畑     「ワタシ居るんですけど……気づいてます?」
ユミコ     「それに20cmくらいあるよ……。
         ネコってワンストロークでこんなに長く……まっすぐに傷つけるかなぁ?」

…………。

ユミコ     「無理っぽくない?」
タロウ     「……だな。」
ユミコ     「横でネコ抱いて……付けなきゃ無理っぽいよ。」
タロウ     「……自作自演か……さすがにそこまでして無いだろ……。」

無視かよ。ワザと気づいていないフリをしている……。
この夫婦はどうなっているんだ!?

タロウ     「まぁいいや。写真撮っとこ。」
ユミコ     「うん。」

タロウが写真を撮ろうとカメラを構えると……。

ユミコ     「あ。定規と一緒に撮った方がよくない?」
タロウ     「お。そうだな。………でも定規無いよ。今……。」

…………。

ちょっとワロタw

タロウ     「とりあえず写真撮っとこ。」
ユミコ     「うん。」

写真に写るのはちょっと恥ずかしいので…トッサに隠れた。

……。

写真を撮り終えると…車をゆっくり一周するユミコ……。

ユミコ     「お。」
タロウ     「どした?」
ユミコ     「これこれ。」

…多分、あそこだ……心当たりがあった。

ユミコ     「ぶつけてんじゃん。」
タロウ     「だな。」

更にまじまじと見るユミコ……。

ユミコ     「タロちゃん。これ……。川畑…確認してるよ……。
         だってココだけ指で触ったようにホコリが取れてるもん。」
タロウ     「ホントだな……。」
川畑     「それは…ワタシがぶつけた傷です。それこそ裁判に関係ないでしょうが!! 」

………。

聞こえないはずがない。かなり大きい声で言った。

……………。

ユミコ…無視して…更に入念にチェック。
トコトン無視する作戦らしい。

ユミコ     「お。また発見。」
タロウ     「どこどこ?」

ガードレール……のヤツだ。

ユミコ     「ここも確認してるな……。ホコリが取れてる。」
タロウ     「よしよし……写真。」

エクボと白い傷を写真撮影。

川畑     「それもぶつけた傷!裁判に関係ないだろ!お前等、いいかげんしろよ!!

キレて叫んでしまった……。
知らぬ間にドアを開け外に出ていた!

ユミコ     「後で定規と一緒にもう一回撮ったほうがいいよ。」
タロウ     「だな。」

…………。

ユミコ     「こんなところかな……。」
タロウ     「うん。」

大声で言ったのに見向きもせず完全に無視……。
そして…去っていった……。
頭に来たのでそのまま走って追いかけていきました!!

駐車場を出て角を曲がりしばらく進む。

と……。

二人は三叉路の真ん中で立ち止まりコチラを見ていた!
ワタシがゆっくりと近づくと…二人は別々の方角へ逃げていった。
二人ともワタシにだけ分かるようにウインクをし…手招きをしていました。
その時の二人は…裁判所で見たときとは別人のようなやさしい笑みを浮かべていました。


………‥・。



ワタシは……。

A:どうでもよくなったので家に帰った。
B:右へ行ったタロウを追いかけた。→
C:←左へ行ったユミコを追いかけた。
D:……追いかけずに車に戻った。↓




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