お財布.com

招かれざる客

「あんたっ!!!こんなところでなにやってるんですかっ!!!!!??????」から
……多分10数秒経過していたでしょう……。

ワタシは無言でタロウを睨み続けていた。
タロウは……不適な笑みを浮かべている。

ふと…父ちゃんを見てみると……「アチャー顔」で首を傾げたまま止まっている。
多分、タロウと何か話していたのでしょうが…タイミングが悪かったのでしょう……。

黙っていてもしょうがないのでタロウに話しかける。

川畑      「ちょっとっ!!アナタっ!!なにしてるんですかっ!!!!」

タロウは「えっ?……ワタシ……何か怒られる事しましたか?」って顔で頭をもたげながら……

タロウ     「いや……送った書留を受け取って貰えなかったみたいですから……直接持ってきました。」
川畑      「…………………。」

ドサっとスーパーの袋を床に無造作に降ろすと……

川畑      「ちょっと表に出てくださいっ!!表で話しましょうっ!!!」

と言い放ち、足早に外に出た。

父ちゃんに聞かれたくなかったからです。
そう…裁判の事は父ちゃんには内緒にしていたのです。
おそらく…今、タロウがバラしたでしょうが……。

タロウが出てきた。

川畑      「アナタっ!!裁判の事を親に話しましたねっ!!!???」
タロウ     「ええ。」
川畑      「なんて勝手な事をしてくれるんですかっ!!!!!」
タロウ     「事情話さないと……話にならんでしょ?」

多分ワザとやっているのでしょう。タロウは人を怒らせるプロだ!
話をするだけでムカついてくる!!

川畑      「アッ……アマタのした事はッ……アナタのした事は…………。」
タロウ     「………」
川畑      「完全な個人情報の漏洩ですっ!!!」
タロウ     「はい???」
川畑      「完全なプライバシーの侵害ですっ!!!」
タロウ     「はい???」
川畑      「完全な個人情報保護法違反ですっ!!!」
タロウ     「はい???」
川畑      「完全な営業妨害ですっ!!威力業務妨害ですっ!!」
タロウ     「はい???」
川畑      「完全な名誉毀損ですっ!!!侮辱罪ですっ!!!」
タロウ     「………」
川畑      「いいですかっ!この件に関してワタシは弁護士と相談の上、アナタを訴えますからっ!!」
タロウ     「はぁ……。」
川畑      「アナタと話すことはありませんからっ!!!」

唖然とするタロウを後目に店に戻ろうとすると

タロウ     「ちょちょちょ……。川畑さん……。」
川畑      「なんですかっ!!!」

タロウに呼び止められた。…もうホントにうっとおしいー!!!

タロウ     「アナタは言いたい事を言って結構ですが……ワタシはまだ何もアナタに話してませんよ。」
川畑      「なにがっ!!!」
タロウ     「アナタが話し合うと言ったんでしょ?ですから表に出た。」
川畑      「アナタの不法行為を指摘したんですっ!!!!」
タロウ     「まぁ……不法行為云々と言うのであれば……ワタシの話を聞いてからにしたらどうです?」
川畑      「…………………。」
タロウ     「だいたい、コチラの主旨を述べた書面を受け取らないから持って来ただけですよ?」
川畑      「でもっ!!!アナタは裁判の事を……
         勝手にウチの家族に話しているじゃないですかっ!!!」
タロウ     「いや……まぁ……それもね……とりあえず話を聞いて頂かないと………。」
川畑      「…………………。」
タロウ     「訴えるなら訴えるで結構ですけど、コチラの主張も聞かないってのもおかしな話ですよ。」
川畑      「………まぁ……アナタの事は訴えますっ!!!……でも……まぁ……
         言いたい事があるなら言っておいてくださいっ!!!」

もうこれ以上話したくなかったのですが……今、無視をして店に戻っても…
タロウは…また店に闖入してわめき散らすに決まっています。
それならばココで話した方がマシでしょう。

タロウ     「ああ……そうさせて下さい。」
川畑      「全部弁護士に相談して決めますからっ!!!」
タロウ     「ああ……そうして下さい。」
川畑      「で………どうぞっ!!!!」
タロウ     「ですから……ワタシの方としまし………」
川畑      「あっ!!!!!ちょっと待って下さいっ!!!!!!」
タロウ     「なんですか?」
川畑      「ちょっと豚コマ……冷蔵庫にしまって来ますからっ!!!」

そう言い捨て、店に戻った……。
既に豚コマ等は父ちゃんが仕舞ってくれていました。

ケイタイを取り出し…表野さんに掛けてみた…………………………………………出ない…………。

店に戻った本当の目的は………
今のこの状況をどうするべきかを表野さんに相談したかったからなのですが……。

しょうがないので海原にも電話を掛けるが………………………………………………出ない…………。

再び表野さんに掛けてみたが…………………………………………出ない…………。

どうしようか!?

このままタロウを無視する事も考えましたが……タロウなら間違いなく店に闖入してくる。
しょうがないのでタロウのトコロに戻った。

川畑      「お待たせしました。……で……なんですか!?」
タロウ     「あのー。とりあえずですね……川畑さん……。」
川畑      「なんですかっ!???」
タロウ     「先程アナタが申し上げた『個人情報保護法』ですが……5000件以上の個人情報を
         有する事業者に対して適用される法律ですが……ご存じないみたいですね……。」
川畑      「…………………。」
タロウ     「次いで……『プライバシーの侵害』ですが……私生活上の事実、又は事実らしく
         受け取られるおそれがある事を公開する事によって、私人が不快に感じたり
         不安を覚える事例の事です。」
川畑      「だから……っ!!ウチの親父は不快に思ってるでしょうがっ!!」
タロウ     「残念ですが……ワタシが親父さんに話した事は裁判の流れとその結果です。
         裁判自体が『公開』である以上、私生活上の事実を公表した事にはなりませんよ……」
川畑      「…………………。」

ヤッパリ…タロウは重大な思い違いをしている。
つい言ってしまいそうになったのですが…ここで言ってしまっては作戦が台無しなので我慢。

タロウ     「それに断っておきますが……訴えたのはアナタですよ。
         アナタが起したアクションですよ。」
川畑      「それはそうですがっ!!訴えなければ話にならないでしょうがっ!!!」
タロウ     「……いや……それはアナタの勝手な判断です。それに訴えたのは紛れもない事実です。」
川畑      「…………………。」
タロウ     「裁判が『公開』である以上……ワタシが誰にその内容を話そうとも……その事を責められる
         謂れはないですよ。」
川畑      「…………………。」

なるほど………タロウお得意の過大解釈です。

タロウ     「裁判の過程と結果……『訴える』『訴えられた』『勝訴』『敗訴』は公然の事実であって、
         これを公表した事により個人の名誉や品位が低下するとはされていません。
         ……だってそうでしょ?裁判で負けた事が公表される事で名誉毀損や侮辱罪に
         当たるのであれば……新聞もニュースも放送できませんよ。」
川畑      「…………………。」
タロウ     「『負けた』事が名誉や品位を低下させるなら……そもそも裁判は成り立ちませんよ。」
川畑      「…………………。」
タロウ     「アナタはワタシを訴えたわけですから……訴えた以上、その顛末の責任は取るべきでは?」

タロウが本調子になってくるに連れ声がでかくなってきた。
周りの人に注目されるのではないかと心配になってきました。

川畑      「………あの……もう少し言葉を選んでいただけませんか?」
タロウ     「……はぁ?どういう意味ですか?」
川畑      「そんな……『訴えた』とか言われると心外です。」
タロウ     「『訴えた』って事ですか?……大丈夫……先程も言ったとおり『訴えた』や『訴えられた』が
         品位を低下する事情にはなりませんから。」
川畑      「ですが……。」
タロウ     「それに『心外』ってなんですか?……まるでワタシが『ありもしない事』を声高々に
         言ってるみたいじゃないですか!それこそ『心外』ですがっ!」

ますます声を大にして話すタロウ。
分かってはいたのですが………こういう人間なのです。

タロウ     「こっちはまだ話したい事まで……話が進んでないんですけど……どうします?」
川畑      「ええと………。」
タロウ     「営業妨害と威力業務妨害のご説明もしないといけないみたいですし……。」
川畑      「…………………。」
タロウ     「なんなら場所を移しますか?どこでも結構ですよワタシは……。」
川畑      「…………………。」

おっ………場所を変える話になってきた。
コレはチャンスかも。

タロウ     「店の中で話しましょうか?」
川畑      「いや………それは困ります。」
タロウ     「じゃあ……駅前のコーヒー屋でいいですか?」
川畑      「そんな近所じゃ困ります。」
タロウ     「じゃあちょっと離れた……ネミーズでもガヌトでもヌカイラーズでもいいですよ。」
川畑      「……ガヌトで……。」
タロウ     「わかりました。……では……車を取って先にガヌトに行ってますから……
         すぐに来てください。」
川畑      「わかりました……親父に急用が出来たと説明して……すぐに行きます。」

やっとタロウは帰った。

ワタシが待ち合わせ場所に行くはずがないことは……タロウも分かっているとは思います。
こちらは裁判でしか話さないと何度も話しているのにファミレスで二人っきりで話し合うハズがありません。
しかも開店前の忙しい時に店を抜けられるハズがありません。
タロウも店を持つ身であるなら…店が第一であるハズです。
だから分かってくれるでしょう。

しばらく仕込み等の準備をしていましたが…父ちゃんはタロウの事について話してきませんでした。
気を遣ってくれているのでしょう。
そんな父ちゃんの気遣いのおかげもあり、すぐにタロウの事は忘れ…淡々と準備を進めていたのですが…


「♪♪♪♪♪〜〜」


ケイタイが鳴った。
そういえば…さっき表野さんと海原に電話したので、どちらかが着信履歴に気付き掛けてきたのでしょう。

川畑     「……もしもし。」
タロウ    「あのー山田ですけど。」
川畑     「………あ………。」







以下次号→タロウとお電話@




この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※半角英数字のみのコメントは投稿できません。

この記事へのトラックバック


google



自動的に記事にマッチした広告が配信されるので手間いらずです。





無料ブラウザ(インターネット閲覧ソフト)です。
Windowsマシンに標準搭載されているIE(インターネットエクスプローラー)との大きな違いは、レイアウト等の都合でサイト側が文字サイズを固定していても変更が可能な事です。(多くのサイトでその様な設定になっていますし、当ブログもそうなっています。IEの場合、画面の上の方にある【表示】→【文字のサイズ】と進み大きさを変更しても殆どの文字は影響を受けないようになっていますのでお使いの方は一度お試し下さい。)
文字サイズを変更するとレイアウトが崩れたりしますが、自分の見やすい字の大きさで見たい方にはオススメです。もちろん他にも相違点は沢山あるし、無料なので試しにインストールしてみても損は無いです。


Google
 
Web paroblog.seesaa.net
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。